性感染症検査はいつから受けられる?感染後すぐでは分からない理由と検査時期

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「心配な性行為があった。すぐ検査すれば分かる?」

「昨日のことが不安だから、今日検査したい」

性感染症が心配になると、できるだけ早く結果を知りたくなるものです。

しかし、感染の可能性があった直後に検査を受けても、感染しているかどうかを正しく判断できない場合があります。

性感染症の検査では、感染してから病原体や抗原・抗体などが検査で確認できるようになるまでに時間が必要なことがあるためです。

しかも、適切な検査時期は性感染症の種類や検査方法によって異なります。

そのため、「性感染症検査は性行為から○日後なら全部分かる」と一括りにすることはできません。

この記事では、なぜ感染直後の検査では分からないことがあるのか、検査時期を考えるときに何を確認すればよいのかを整理します。

目次

性感染症検査は感染直後では分からないことがある

性感染症に感染すると、その瞬間からすべての検査で陽性になるわけではありません。

検査では、感染症によって病原体そのものを調べたり、身体の中にできた抗体や抗原などを調べたりします。

ところが感染直後では、検査対象となるものがまだ十分に検出できない場合があります。

感染してから、検査によって感染を確認できるようになるまでの期間は「ウインドウ期(ウインドウピリオド)」と呼ばれることがあります。

この期間は検査方法によって異なります。

つまり、

「感染した可能性がある日」

と、

「検査で確認できるようになる日」

は必ずしも同じではありません。

そのため、感染機会から早すぎる時期の陰性結果だけで「感染していなかった」と判断するのは適切ではありません。

「潜伏期間」と「検査できる時期」は同じではない

ここは混同しやすいポイントです。

「潜伏期間」とは一般に、感染してから症状が現れるまでの期間を指します。

一方、検査時期で問題になるのは、検査によって感染を確認できるようになるまでの期間です。

つまり、

感染する
↓
検査で検出可能になる
↓
症状が出る

と必ずこの順番になるわけでもありません。

そもそも性感染症には、感染しても症状がほとんど現れないものがあります。

厚生労働省も、性感染症では感染しても無症状だったり、一度症状が出ても感染力を残したまま症状が消えたりする場合があると説明しています。

したがって、

「症状が出るまで待ってから検査する」

という考え方も適切ではありません。

検査時期は性感染症と検査方法によって違う

「では、性行為から何日後に検査すればいいのか」と考えたくなります。

しかし、ここで性感染症を一括りにしないことが重要です。

たとえば、クラミジアや淋菌では尿や分泌物などから病原体を調べる検査が行われます。

一方、梅毒では一般に血液を使った抗体検査が行われます。

HIVについても、抗体検査や抗原抗体同時検査など複数の検査方法があります。

何を検出する検査なのかが違うため、適切な検査時期も同じではありません。

厚生労働省の性感染症予防指針でも、クラミジア・淋菌では病原体検査、梅毒では抗体検査を基本とするなど、感染症によって検査方法が異なることが示されています。

したがって、ネット上で見つけた「性感染症検査は○週間後」という一つの数字を、すべての性感染症に当てはめないようにしてください。

クラミジア・淋菌は病原体を調べる

性器クラミジア感染症では、尿、尿道や子宮頸部からの分泌物、おりものなどを調べます。

淋菌についても病原体を確認する検査が行われます。

また、性的接触の内容によっては性器だけではなく、のどなどに感染することがあります。

このため重要なのは、

「いつ検査するか」

だけではありません。

どの感染症を、どの部位について調べるのか

まで考える必要があります。

たとえば咽頭への感染が心配なのに、性器の検体だけを検査しても、確認したい内容と検査が一致しない可能性があります。

郵送検査を利用するときも、検査項目だけではなく採取する検体と対象部位を確認してください。

梅毒では血液検査が一般的

梅毒では、一般的に医師による診察と血液を使った抗体検査によって感染の有無が判断されます。

ここでも感染直後の検査結果には注意が必要です。

抗体検査は身体が作る抗体を調べるため、感染直後には検査結果へ十分反映されない可能性があります。

そのため、感染した可能性のある時期を把握しておくことが重要です。

厚生労働省も、医師が検査結果から感染状態を正確に判断するため、感染の可能性がある時期やコンドームの使用状況などを医師に伝えるよう案内しています。

「いつ性行為があったのか」は、単なるプライベートな情報ではなく、検査結果を判断するための重要な情報になります。

HIVも検査方法によって判断できる時期が異なる

HIV感染の有無は、検査を受けなければ分かりません。

検査には抗体検査や抗原抗体同時検査などがあります。

ここでも重要なのがウインドウ期です。

HIV検査相談に関する研修ガイドラインでは、ウインドウ期を「感染した日から、検査で陽性となり感染が分かるようになるまでに必要な期間」とし、検査法によって異なると説明しています。

したがって、

「HIV検査なら全部同じ時期に受ければいい」

というものではありません。

利用する保健所、医療機関、検査サービスが案内する検査方法と検査可能時期を確認してください。

早すぎる検査で陰性でも「感染なし」とは限らない

検査時期について最も注意したいのがここです。

心配な性行為の直後に検査して陰性だったとしても、検査時期が早すぎれば、その結果だけでは感染を十分に否定できない場合があります。

つまり、

陰性=必ず感染していない

ではなく、

適切な時期に適切な検査を受けて陰性だったか

まで考える必要があります。

検査を受けるときには、

・感染の可能性があった日はいつか
・どのような性的接触だったか
・何の感染症を調べるのか
・どの部位を検査するのか
・どの検査方法を使うのか

を確認します。

郵送検査を利用する場合も、検査キットに記載されている検査可能時期や注意事項を必ず確認してください。

検査結果が陰性でも、検査を受けた時期が早すぎた場合や、心配している感染症が検査項目に含まれていなかった場合には、それだけで感染していないと判断できないことがあります。

陰性結果をどう考えればよいのか、再検査を検討するケースについては「性感染症検査で陰性なら大丈夫?検査時期・検査項目と再検査を考えるケース」で詳しく解説しています。

不安なら「検査できる時期まで何もしない」必要はない

ここも重要です。

「まだ正確に検査できないかもしれないなら、数週間待つしかない」

という意味ではありません。

厚生労働省は、感染リスクや不安を感じた場合には検査を受けることが大切だと案内しています。

特に症状がある場合には、自己判断で検査可能時期まで待たず、医療機関へ相談してください。

また、感染機会の内容によっては早期の医療相談に意味がある場合があります。

検査時期が分からなければ、

「○月○日に感染が心配になる性行為があった」

と医療機関や検査機関へ伝え、いつ、どの検査を受けるべきか確認する方法があります。

症状があるなら検査時期を待たずに受診する

「検査はまだ早いかもしれないから」と、症状があるのに受診を先延ばしにする必要はありません。

たとえば、

・排尿時に痛みがある
・性器から異常な分泌物がある
・おりものに変化がある
・性器に水疱や潰瘍などがある
・不正出血がある
・下腹部などに痛みがある
・発熱などの体調不良がある

といった場合です。

性感染症以外の病気でも似た症状が現れることがあります。

症状がある場合には「自宅検査で確認してから病院へ行く」と決めず、医療機関への相談を検討してください。

自宅で郵送検査を利用する場合も検査時期を確認する

性感染症には、自宅などで検体を採取して検査機関へ郵送する検査サービスもあります。

病院へ行くことに抵抗がある場合や、受診する時間を取りにくい場合には選択肢の一つになります。

ただし、郵送検査だから検査時期を考えなくてよいわけではありません。

申し込む前に、

・検査対象となる性感染症
・採取する検体
・検査可能時期
・検査する部位
・結果が陽性だった場合の対応

を確認してください。

郵送検査の仕組みや医療機関との違いについては、「性感染症検査は自宅でできる?郵送検査の仕組み・検査項目と病院との違い」で詳しく解説しています。

自宅で受けられる検査を選ぶときは検査項目も確認する

検査する時期が分かったら、次は「何を検査するか」を確認します。

性感染症の郵送検査には、クラミジアや淋菌など特定の感染症を調べるものから、複数項目をまとめて確認するものまであります。

しかし、項目数が多ければ必ず自分に適しているわけではありません。

自分が確認したい感染症や部位が検査対象になっているかを見ることが重要です。

自宅での郵送検査を考えている方は、検査項目・検査する部位・料金を比べてみましょう。自分が確認したい内容に合う検査を選べるよう、こちらの記事で比較できます。

検査時期だけでなく「何を・どこで調べるか」まで確認する

性感染症の検査では、「性行為から何日後か」だけを考えるのでは不十分です。

重要なのは、

何の感染症を調べるのか
どの検査方法なのか
どの部位を調べるのか
感染の可能性があったのはいつなのか

を組み合わせて考えることです。

感染直後の検査では、まだ検出できない場合があります。

反対に、「症状が出るまで待てばいい」というものでもありません。性感染症には無症状のものがあるためです。

感染の可能性が気になる場合には検査を検討し、検査時期が分からない場合には医療機関や利用する検査機関へ確認してください。

症状がある場合には、検査時期だけを理由に受診を先延ばしにしないことも重要です。

※本記事は一般的な健康情報を提供するもので、個別の感染リスクの判定、診断または治療を目的としたものではありません。症状がある場合や感染が強く疑われる場合には医療機関へご相談ください。

参考情報

厚生労働省「性感染症」
厚生労働省公式情報

厚生労働省「性器クラミジア感染症」
厚生労働省公式情報

厚生労働省「梅毒に関するQ&A」
厚生労働省公式情報

厚生労働省「HIVとエイズ」
厚生労働省公式情報

HIV検査・相談マップ「HIV検査相談研修ガイドライン基本編」
HIV検査・相談マップ

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